
フロンガス R-22対応機種(HCFCフロンガス生産終了)について
2019/07/12
いよいよ、2020年よりフロンガス(HCFC)R-22、R-407Cの生産ガスが規制されます。(一部、メンテナンス用にのみ生産が続きます。)今後、このガスを使っている冷凍冷蔵機器は、使用できなくなると心配しているお客様に今後の見通しをお知らせいたします。
現在、日本全国で各社がリサイクルフロンガスの再生工場を整備しております。特にR-22の冷媒ガスにおいては、在庫がダブつき気味です。価格もフロンガス(HFC)R-410A、R-404Aなどのガスより安くなっております。
これらの状況から、R-22対応の冷凍冷蔵機器をご使用のお客様におきましては、次の対応策があります。
1.現在の冷凍冷蔵設備を正しくメンテナンスしたり修繕して10年ほど様子を見る。
〇冷媒ガス
R-22、R-407C
※2項〜4項の対応について総合的に検討する。
2.機器も古く信頼性も無くなっているので、HFC冷媒ガス(R-410A、R-404A)対応の冷凍冷蔵機器に更新する。
〇冷媒ガス
R-410A・・・日立アプライアンス、三菱電機、パナソニック、東芝ほか
■メリット
・冷凍冷蔵機器の価格もリーズナブル
・機種のラインナップも豊富
■デメリット
・2036年以降に新品の冷媒ガスが生産終了となる予定。
※HFC冷媒ガスの規制は、2036年に全廃予定です。(現在、2019年ですから17年後に全廃予定)
3.現在開発中、または一部使用されている低温暖化係数の5種混合冷媒ガス対応の機器にて更新する。
〇冷媒ガス
R-448・・・日立アプライアンス
R-463・・・三菱電機
■メリット
・2036年以降も故障しなければ使用可能。
■デメリット
・機種のラインナップが少ない。
・機種の値段が高い。(HFC対応機種に比べて)
・特別、省エネルギー性能が上がっているわけでもない。
4.自然冷媒ガス、炭酸ガスR-744(CO2)対応の冷凍冷蔵機器にて更新する。
〇冷媒ガス
R-744・・・パナソニック、日本熱源、三菱重工
■メリット
・自然冷媒ガスであるため、冷媒ガスが漏洩してもオゾン層の破壊はない。
・2036年以降も故障しなければ使用可能。
・機種のラインナップも徐々に増えております。
■デメリット
・機種の価格が高い。(HFC対応機種の約2倍〜3倍程度)
・使用材料も高額で工事費も高い。
・大型の案件については、政府の補助金の継続も予想不可能。
・機器の性能COPは、既設の冷凍冷蔵機器に比べて70%程度である。
※つまり、省エネ性能はない。
上記のことを加味しまして、今後の機器更新や設備投資の計画作成に役立てていただけますようお願いいたします。
なお、弊社、冷凍機リサイクルセンターにおきましては、良質な冷凍冷蔵機器(HCFC冷媒ガス対応機器)の収集(圧縮機・電装機器等の部品収集)・整備・再販を今後とも継続いたしますことをお約束いたします。
特に、現在、フロンガス(HCFC)R-22対応の冷凍冷蔵機器をご使用のお客様におきましては、ご安心して現在の機器をご使用ください。そして、今後の対応について、冷凍機リサイクルセンターでは、お客様の立場になって考え、いつでもご相談を承ります。
今後とも、冷凍機リサイクルセンターをご愛顧いただけますようお願い申し上げます。
以上
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